Life Style book暮らし、わたしのすきなもの

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Vol.1

その1

矢島亜希子さんの自分らしさを取り入れた暮らし

料理教室「A’s Kitchen」主宰の矢島亜希子さんにとって、ものを選ぶ基準は「長く大切に使えるかどうか」。「心地よさ」を基準に選ばれた道具は、デザイン性と機能性に富んだものばかりで、洗練されていながら温かみもある。大好きなものだけに囲まれたキッチンは、家いちばんの特等席になっている。

LIFESTYLE

暮らしの真ん中に笑顔の循環が広がる食卓

茅野市街地を一望できる小高いエリアで料理教室を営む、矢島亜希子さん。吹き抜けのリビングの窓からは明るい日差しが降り注ぎ、窓の外では木漏れ日が風に揺れる。キッチンからは美味しそうな香りが漂い、洗練された器に盛り付けられた料理がテーブルに並ぶ。すっきりと片付いたミニマルなキッチンが、あっという間に賑やかな食卓へと姿を変えた。

母親の介護中に通った料理教室が、当時の自分にとっての一服の清涼剤だったと、亜希子さんは振り返る。
「みんなが心地よい空間を、料理を通じてだったら提供できるかと思ったんです。一種のコミュニケーションツールとして。」
予約が取れないほど人気となった料理教室には、リフレッシュに来る生徒さんも多いという。
「自分がやって欲しいなと思うことを、相手に差し出すようにしています。」

忙しい毎日の中でホッとするひとときを過ごすことは、大きな活力になる。以前の亜希子さんの救いとなった寛ぎの時間を、まさに今生徒さんに手渡しているのだ。そうして、心地よさが循環していく。

空間の主役となったキッチンで見られるのは、毎日の献立やレシピ開発をする亜希子さんの姿だけではない。花巻を蒸かす旦那さまや、お弁当を自分で詰める子どもの姿も見られるさまようになったという。

職人さんの手作りの鉄のフライパンは、目玉焼きがカリッと仕上がる。
ほんの少しの手間で、彩豊かな一皿に。

「毎日大変なことの方が多いけれど、楽しいことがちょっとあればそれだけでチャラになちゃう…笑」澄んだ瞳でそう語る。

暮らしの真ん中にあるキッチンが、亜希子さんの日々をごきげんにしている。

モロッコのバブシュで足元から可愛く気分を上げて
Roomsオリジナルのカッティングボード、素材によって印象が変わる。使いやすいちょうどいいサイズ。
窓からは柔らかい日が射しこみ緑が映える
照宝のせいろ。蒸し板を使用することで手持ちの鍋に合わせて使用できる。

cooking

りんごのクラフティー

直径10センチココット8個分

材料

<りんごのキャラメリゼ>
りんご 中玉2個
グラニュー糖 40g
バター 10g
<アパレイユ>
卵(M) 3個
グラニュー糖 40g
牛乳 150cc
生クリーム 100cc
ラム酒 大さじ2
お好みで加えてください
<仕上げ>
生クリーム 100cc
グラニュー糖 大さじ1/2
シナモンパウダー 適量
  • ①<りんごのキャラリメリゼ>を作ります。りんごの皮をむき8等分にし、更に4等分にします。小鍋にグラニュー糖を入れ、火にかけ木べらで混ぜながらキャラメル色に焦します。火を止めバターを加え溶かし、りんごを入れ混ぜ、再度火にかけ時々混ぜながら、水気がほぼなくなるまで煮ます。
  • ②<アパレイユ>を作ります。ボールに卵とグラニュー糖を入れよく混ぜ、牛乳と生クリーム、ラム酒を加え混ぜ、こします。
  • ③耐熱皿に1のりんごを並べ入れ、2のアパレイユを流し入れます。160℃に予熱したオーブンで25分〜30分ほど焼きます。粗熱をとり冷やします。
  • ④<仕上げ>生クリームにグラニュー糖を加え8分立てにし、クラフティにのせシナモンパウダーを適量かけ仕上げます。

Profile

矢島亜希子
“季節ごとのおいしさ”をテーマに、旬の野菜と身近な食材をシンプルな作り方で美味しく仕上げるレシピを提案。教室で過ごす時間が、日々笑顔で過ごせるタネになればと、おもてなしの気持ちでしつらえるテーブルも人気の料理教室を主宰。

https://www.instagram.com/a.s.kitchen.2012